クリーンエネルギーで琵琶湖の危機を救う!琵琶湖の深呼吸「全循環」の復活を目指して
90年代に始まった温暖化により琵琶湖の全循環が停止してしまいました。この危機的状況をクリーンエネルギーで解決します。
サポーター
206人
募集終了
このプロジェクトは、までに目標金額の¥1,000,000が集まれば成立します。
歴史上初めて起こった湖の異変か?
琵琶湖では、水温の差異によって生じる密度の違いにより、水面付近の冷たく酸素を多く含んだ水が沈み込み、温かく酸素の少ない湖底の水と入れ替わる「全循環」という現象が毎年冬から春にかけて起こります。
湖の底まで酸素を届ける「全循環」を、私たちは琵琶湖の「深呼吸」と呼んでいます。湖の豊かな生態系を保つうえで、「深呼吸」は非常に重要な役割を果たしています。
しかし、2019年春、この琵琶湖の「深呼吸」に異変が生じました。「全循環」が停止し、湖底に十分な酸素が届けられなかったのです。私たちは琵琶湖で何が起こっているのかを確かめるため、2019年3月から2020年12月にかけて、湖底の環境変化を計測しました。
下の図中の青い線が水温で、オレンジの線が溶存酸素濃度です。通常、冬期には溶存酸素濃度は飽和となり100%前後に戻るはずですが、2019年には60~70%、2020年は70~80%程度までしか回復していません。
▲計測は2019年3月10日から2020年12月27日まで実施。計測間隔は10分で、水深90mの湖底で水温(℃)と溶存酸素濃度(%)を連続で測定。記録したデータは92410個だが、内部波の影響で時々水が移動するため7日間の移動平均をとっている
2020年の夏には、湖底の平均水温が上昇を続けついに9℃を越えました。50年前には、琵琶湖の湖底水温は6.5℃だったので、半世紀で2.5℃の水温上昇があったことになります。また9月21日には、ついに溶存酸素濃度が10%(約1mg/L)以下となりました。
このような環境変化によって、琵琶湖の固有種ビワオオウズムシの大量死も報告されてます。
琵琶湖の「深呼吸」の停止は、地球温暖化による降雪量の低下、それによる冷たい雪解け水の減少が主な原因と考えられています。
みなさんからのご支援で実現したいこと
「深呼吸」が停止してしまった琵琶湖の現状把握、クリーンエネルギーを用いた全循環サポートシステムの開発に、未来の琵琶湖を支える「JSTジュニアドクター育成塾」の小学生〜高校生の子供たちとともに取り組んでゆきます。
具体的には、琵琶湖の北湖にある水深90m付近の湖底に水温計と溶存酸素計を設置し、連続的に自動計測を行います。また、長時間撮影が可能な水中カメラを用いて湖底の様子を撮影します。これらの調査により湖底の現況を正しく把握し、得られた現在の琵琶湖の情報をソーシャルメディアを通じて世界中に発信します。
Wave Pumpの開発をみなさんのご支援で
そして、クリーンエネルギーを用いた全循環サポートシステムの開発に着手します。
「Wave Pump」と呼ばれる、波力を動力源にした水中ポンプを開発、クリーンエネルギーを用いて、冬期の冷たい表層水が湖底へ流入する自然の仕組みを支援する装置の基礎開発に取り組んでゆくものです。
自然環境において、波浪(wave)は、湖や海のほぼ全域に存在しています。ブイが波浪で上下するエネルギーを間断なく利用すれば、冬期に湖面で冷やされた水を効率よく湖底へ供給できるはずです。
このように、現在利用されていないクリーンエネルギーを用いてゆっくりと環境を修復する方法は、自然の理にかなっており、将来は琵琶湖にとどまらず、同様の問題を抱える世界中の湖沼や海洋への展開を広く図ってゆきます。
今回のプロジェクトを通じて、まずは地球温暖化が淡水湖沼に及ぼす深刻な影響について世界中の人々に情報を共有してゆきます。そして、新たに開発にチャレンジするクリーンエネルギーを用いた循環サポートシステムを琵琶湖で成果を生かすだけでなく、「ストップ温暖化」にむけて広く世界中の湖沼において利用できることを願っています。
今は小さな一歩かもわかりませんが、未来を担う子供たちと共に行う取り組みが、地球温暖化による影響緩和に向けた大きな「Wave」になると確信しています。みなさまからの積極的なサポートをお待ちしています。
【研究計画】
2021年1月 | クラウドファンディング挑戦 |
2021年4月 | 計測装置を琵琶湖に設置 |
2021年4~5月 | 観測データの取得と解析、Wave pumpプロジェクトの開始 |
2021年6月~ | 支援者へのリターン提供開始 |
2021年6~8月 | 収集した情報の発信 全循環停止影響の議論 緩和策試験の実施 |
2021年8月 | 琵琶湖の全循環や生態系について紹介するセミナーの開催 |
※プロジェクトの進行状況により変動いたします。
巨匠ブライアン・ウィリアムズと共に
曲面絵画で有名なブライアン・ウィリアムズの全面的な協力を得て今回のプロジェクトを行います。
ブライアンは風景画家ですが、同時に、熱心な自然環境の保護活動家でもあり、ほぼ半世紀に渡って両方の目で琵琶湖を見つめて来ました。
夜明け、日の入り、月夜、雪降りの中、雨や霧の中でも、四季を通じて様々な角度から湖国の景色を描いてきたブライアンは、琵琶湖が現在置かれている危機的状況に心を痛めています。
日本で一番古くて大きい、我々の宝物琵琶湖。この琵琶湖を守るため、ブライアン・ウィリアムズと共に今回のプロジェクトに取り組みます。
熊谷道夫とブライアン・ウィリアムズ
二人の接点は、熊谷が滋賀県琵琶湖研究所に勤務していた頃に遡ります。
30年ほど前、熊谷が主催したある研究会に、ブライアンが出席していました。これ以降、様々な場面で交流を行っています。
特に、琵琶湖の環境問題については、共通のテーマとして語り合ってきました。2008年にNPO法人びわ湖トラストを立ち上げたときも、二人は同じ場にいました。
ブライアンが湖を題材として、高所作業車から俯瞰して見つめている一方で、熊谷は湖の内側に潜り込み、ロボットから水中を通して天空を見つめてきました。
異なる視点から見る豊かな琵琶湖の自然。そこにお互いがリスペクトする所以があります。
過去から現在、そして未来へと続く琵琶湖とのふれあいは、二人の人生そのものでもあります。
画家ブライアン・ウィリアムズからのメッセージ
私は、湖を描くと共に、琵琶湖の自然保護活動を長年間行って来ました。
今回、私の親友である、熊谷道夫教授が取り組みをスタートするプロジェクトに少しでも役立とうと思い、「ブライアンの琵琶湖八景」という絵画を制作し、返礼品として提供することにしました。
一人一人の力は小さなものですが、子供たち、研究者、市民が力を合わせて、大切な琵琶湖を守りたいと思います。
ぜひみなさんのご協力をお願いします。そして、共にこのプロジェクトにご参加ください!
▲2020年10月2日 琵琶湖の満月
【ご寄附をいただくみなさまへのお願い】
領収書の発行について
領収書については、ブルーバックスアウトリーチでの募集終了後、手続きを経て、学校法人立命館に寄附金が入金されたのちに、ご送付となります。 領収書の発行日は、お申込受付日やカード決済口座からの振替日ではなく、学校法人立命館への入金日となりますので、あらかじめご了承ください。 本プロジェクトが成立した場合の入金日は、2021年3月下旬の予定です。
お知らせ
多くのみなさまからのご支援お待ちいたしております!
募集期間中のプロジェクトの進展は随時お知らせしていきます!
よくある質問
- なぜ研究者だけではなく、子供たちとともに今回のプロジェクトを行うのですか?
- 「寄附型」プロジェクトとは、どのようなものですか?(枠組み/個人情報の取り扱いなど)
- 志に共感し、法人から寄附をしたいと思っていますが、可能でしょうか?
- 支払い方法はクレジットカードのみのようですが、他の支払い方法には対応できませんか?
- リターンにある「ジークレー」とはなんですか?
熊谷道夫
立命館大学 総合科学技術研究機構
琵琶湖・環境イノベーション研究センター
客員教授
研究内容
地球物理学、陸水学、自律型水中ロボット、地球温暖化
自己紹介
1951年生まれ。京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了。京都大学理学博士。地球物理学専攻。南米P29(5700m)初登頂。英国サウサンプトン大学、琵琶湖研究所などを経て、現在、立命館大学勤務。著書に『世界の湖沼と地球環境』(古今書院)や学術論文など多数。自律型水中ロボットなどを使って、琵琶湖の環境や遺跡の研究を行っています。また、NPO法人「びわ湖トラスト」の事務局長として、琵琶湖とその集水域における生物多様性の保全や、JSTジュニアドクター育成塾での環境教育活動にも取り組んでいます。
プロジェクト数
1件
リターン
¥2,500
「温暖化と琵琶湖:全循環(深呼吸)の秘密」を謹呈+ホームページにサポーターとしてお名前を掲載
地球温暖化が琵琶湖にもたらす影響について解説した「温暖化と琵琶湖:全循環(深呼吸)の秘密」を謹呈します。
本研究で得られた琵琶湖情報を公開するHP(World Water and Climate Foundation)に、サポーターとしてお名前を掲載いたします。
個数無制限
67人が支援
¥5,000
画文集『びわ湖・ブライアンの目 きれいをあしたに』
+「温暖化と琵琶湖:全循環(深呼吸)の秘密」の謹呈
+ ホームページにサポーターとしてお名前掲載
巨匠ブライアン・ウィリアムズ(風景画家)の画文集『びわ湖・ブライアンの目 きれいをあしたに』をお送りします。
個数無制限
82人が支援
¥10,000
セミナー参加権
+「温暖化と琵琶湖:全循環(深呼吸)の秘密」を謹呈
+ 画文集『びわ湖・ブライアンの目 きれいをあしたに』を謹呈
+ ホームページにサポーターとしてお名前掲載
ジュニアドクター育成塾の生徒たちも参加するセミナーの参加権をお送りします。
個数無制限
29人が支援
¥20,000
琵琶湖の湖魚を使った特製佃煮
+「温暖化と琵琶湖:全循環(深呼吸)の秘密」を謹呈
+ 画文集『びわ湖・ブライアンの目 きれいをあしたに』を謹呈
+ ホームページにサポーターとしてお名前掲載
+ セミナー参加権
琵琶湖で採れた湖魚から作った滋賀県高島市特製の佃煮セットをお送りいたします。
残り27個
23人が支援
¥35,000
琵琶湖の深層水で作るスノードーム
+「温暖化と琵琶湖:全循環(深呼吸)の秘密」を謹呈
+ 画文集『びわ湖・ブライアンの目 きれいをあしたに』を謹呈
+ ホームページにサポーターとしてお名前掲載
+ セミナー参加権
+ 琵琶湖の佃煮セット
琵琶湖の深層水を封じ込めた手のひらサイズのスノードームです。琵琶湖の水の循環を感じられる記念品としていかがでしょうか。
※スノードームの製作キットと小中高生が採取する琵琶湖40メートルの深層水をお送りいたします。
残り45個
5人が支援
¥70,000
研究成果を発表する論文の謝辞にお名前を掲載+「琵琶湖八景のジークレー」1点謹呈
+「温暖化と琵琶湖:全循環(深呼吸)の秘密」を謹呈
+ 画文集『びわ湖・ブライアンの目 きれいをあしたに』を謹呈
+ ホームページにサポーターとしてお名前掲載
+ セミナー参加権
プロジェクトの研究成果を発表する論文の謝辞にお名前を掲載します。
巨匠ブライアン・ウィリアムズ(風景画家)のオリジナル作品「琵琶湖八景のジークレー(横幅40cm程度)」を1点謹呈します。
※「ジークレー」については「よくある質問」もご参照ください。
残り95個
1人が支援
¥390,000
巨匠ブライアン・ウィリアムス(風景画家)の「琵琶湖八景ジークレー」を1組(8点)謹呈
+「温暖化と琵琶湖:全循環(深呼吸)の秘密」を謹呈
+ 画文集『びわ湖・ブライアンの目 きれいをあしたに』を謹呈
+ ホームページにサポーターとしてお名前掲載
+ セミナー参加権
+ 論文の謝辞にお名前掲載
巨匠ブライアン・ウィリアムズ(風景画家)の「琵琶湖八景ジークレー」を1セット(8点)差し上げます。
琵琶湖における四季折々の風景を楽しむことができます。
Wave pumpプロジェクトへの出席権を差し上げます。
※「ジークレー」については「よくある質問」もご参照ください。
残り12個
0人が支援
¥2,500,000
巨匠ブライアン・ウィリアムス(風景画家)の「琵琶湖八景」の原画1組(8点)謹呈
+「温暖化と琵琶湖:全循環(深呼吸)の秘密」を謹呈
+ 画文集『びわ湖・ブライアンの目 きれいをあしたに』を謹呈
+ ホームページにサポーターとしてお名前掲載
+ セミナー参加権
+ 論文の謝辞にお名前掲載
巨匠ブライアン・ウィリアムズ(風景画家)の「琵琶湖八景」の原画(横幅50cm程度)1セット(8点)を差し上げます。
Wave pumpプロジェクトへの出席権を差し上げます。
定員に達しました
1人が支援
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